「失くした顔」
最近は見慣れたせいか、夢を見てる時に
あ、これ夢だ
って分かる時がある
こんなうまい話ないとか
こんなシュールな展開は出会い無料に違いない
たまに気付く時がある
そんな時はちょっと夢を操作してやるんだ
どんな場面にしろストーリーはこうだ
可愛いコとエッチするのだ
あり得ない辻褄でも、夢特有の強引さで後腐れ無く平気に変わる
まんまと女のコと良い感じになるのだ
しかし、思い通りに成るが故に、欲が出てしまう
せっかくならこの前テレビに出ていたあの可愛いコとエッチしよっと
どんな顔だったっけな?
ん?これ違う
こんな感じだったかな?
もうちょい目が…
ま、このコでもイイかな?
でもなぁ
絶対ココで目が覚めてしまうのだ
しまった、頭を使い過ぎて冴えてしまったのだ
しかし、夢も巧妙になるのか、気付かない時はまんまとやられる
夢を見た
死んでしまう病気を患っている夢
高校の理科室みたいな病室に看護婦さん二人と俺
もう長くないと俺が知ってるコトは彼女たちも皆承知しているのだ
でも、カラダも元気で自覚症状は全くなく、皆をからかってはしゃいでいる
看護婦は複雑な表情
もうそろそろ俺の意識は無くなるそうだ
俺の手の中にある薬の引換券は、コーヒーチケットみたいにミシン目で?がっている
確かに3枚目までと4枚目以降ではデザインが違う
今は強い薬で何とか意識を保っている様だ
あまりに強い薬で長く無料出会い系出来ないのだ
あと3日か
意識がある内にやっておきたいコト
いったい俺は何と言う病気なのだ?
せめてそれを知って死んで行きたい
俺は聞いてもあと数日で忘れるであろう病名を看護婦に聞くと
ムシクイ
と言う
ん?どんな字書くの?
虫食
ゆっくり書いて見せた
虫食?俺のカラダの中は虫だらけ?
んで、食べられて死ぬの?
言われてみれば右肘から綿が出ている
マジかぁ?!
今は強い薬で虫食を抑えてるんだね?
ナフタリンなの?今飲んでる薬
だから飲み続けても死ぬし、飲まないと虫食いが進んで意識が無くなって後に死ぬと
近々、海外に赴任する後輩の肩を抱き、お前が今度帰って来る頃には俺はもう居ないからと声を震わせて話すも、彼らは動揺しない
そうか、お前たちももう知っているのか
何だか自分だけが取り残された様な気分
この世の中に俺が居なくなるだけで、何も変わらないのだ
しかし、この看護婦さん、ウチの近所の人に似ている
犬の散歩で見かける子連れのお母さん
似てるけど違うかな?
聞いてみよかな?
口元がちょっと違うかな?
でも、目はこんな感じだ
背格好もこんな感じだけど、服で印象も変わるのだ
こっちの角度から見たらどうだろ
あたりはもうすっかり明るかった
朝が迎えに来たのだ
夢か
死ななくてすんだ
現実から逃げたくなった時、なかなか思い出せない人の顔を思い出すと良い
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2012年2月22日 | コメント/トラックバック(0) |
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